ドイツエアランゲンに学ぶオープンスペースの楽しみ方

最近、鳥取駅北口前の風紋広場に活気が出てきてます。 


広場の利用が1m四方(50円)からでも利用できるという設定が、口コミで伝わり、意欲ある出店者らの出店に繋がっているようです。

 5/1には、広場活用を推進する有志で実験的な『BOKUGOTO』というイベントも開催されていました。以下、主催者まささんのBlog。

 参加する出店者の方は、いつもとは違うものでの出店という形式のようで、飲食店の方が粘土アートや、DJブース体験を出されていたりとなんだか予定調和ではない自由な空気感が楽しく、4歳になった息子も楽しそうに駆け回り、家族そろってゆっくり場を楽しんだのでした。 この土日(5/18・19)もPocket Marcheというイベントが開かれ、広場は賑わっておりました。 

風紋広場は、駅直結のスペースで、綺麗な屋外トイレや電源設備、ステージ等揃っているのに、普段はがらんとしているのがもったいないなと思っていましたが、平日でも徐々に出店利用が広がっているようで嬉しく思います。 


さて、この風紋広場は『鳥取市公園・スポーツ施設協会』さんが管理しているので、公園協会さんに問い合わせすると活用できますが、駅北口にはもう一つけやき広場というものがあり、こちらは管理者が異なります。 


 けやき広場はその名の通り、けやきが立ち並ぶスペースで、花壇やベンチ等で構成されており、普段は汽車・バス待ちの人、喫煙利用、テイクアウト品を楽しむ人、鳩にえさをやる人等が見られるスペースです。

ここのスペース活用の実験として、2016年・17年の秋に2回、JR西日本・シャミネ鳥取、鳥取大丸、鳥取市中心市街地整備課、鳥取市中心市街地活性化協議会、民間のチームで実行委員会を組織し、『とっとりえきまえマルシェ』を開催しました。


 前段階として、JR西日本・シャミネ鳥取、鳥取大丸での三社連携プロジェクトがあり、そこからの発生として始まりました。 自分は民間として、内容の協議・企画に加わり、広報用のロゴ、画像、チラシ等のデザインや当日の準備設営等を担当しました。 

ただ広場はやや複雑な区分になっており、バスが通る道側は、道路区域となり鳥取県。シャミネ寄りのスペースはJR西日本。そして、窓口となるのは鳥取市中心市街地整備課となってます。 進めていくにつれて、その区分によって営業行為ができないエリアやできるエリア、電源等の数やワット制限、水道や下水の状況等がクリアになっていきました。そして、その条件下で可能な出店者数を割り出し、呼びかけ、屋外パラソルテーブル・チェア、スタンディングテーブル等を用意して1日限りのマルシェ空間をつくり、広場の可能性を模索した取り組みでした。 

↑2回目には鳥取市立図書館の移動車も!


そこからの縁で、昨年10月に日本財団さん主催でのドイツ視察研修へのお誘いをいただき、参加させていただきました。視察趣旨としては、人口の多寡に関わらず、社会システムを機能的に維持し得る可能性や取り組みのヒントを、エアランゲン、ライプツィヒ両都市の事例から探ろうという内容で、広場活用や、空き家・空き地活用事例が視察対象でした。


 個人的にもドイツは、プロダクト製品が好きだったり、バウハウスというデザイン学校の始祖なるものを生み出した国ですので、一度は行ってみたいと思っておりました。 同行者も、鳥大准教授、県庁文化政策課、県図書司書、カフェオーナーと、幅広い職業の方とご一緒できたので、道中の会話も刺激となる内容が多かったです。 

視察のメインの街、エアランゲンでは現地在住のジャーナリスト 高松平藏さんに街を案内いただき、街の歴史・成り立ちや、文化政策、公共空間の活用方法等をレクチャーいただきました。現地に住み、日本とを比較できる高松さんだからこその見解は、興味深く参考になるものばかりでした。 街並からも滲み出ておりましたが、スクラップ&ビルドではなく、古くからあるものを活かしながらアップデートし続けるという精神が個人レベルで受け継がれ、深く根付いていること。それにより街の景観が守られていたり、街のことを決める際も何十年も行政と市民が協議して決定していくということ等、一朝一夕で真似できることばかりではありませんが、今後の在り方の参考になることを多々得られました。 


さて、その高松さんが、今月23日に来日・来鳥されることとなり、ドイツ視察のメンバーにて鳥取でも『ドイツエアランゲンに学ぶオープンスペースの楽しみ方』というプチ講座を企画する運びとなりました。 

ドイツの街で驚いたのは、オープンスペース活用の上手さで、歩道は広い・狭いに関係なく、カフェテーブルが設けられ、日中から夜まで市民の憩いのスペースとなっていたり、広場では日常的にマルシェが開かれていたり、ベンチ近くに青空図書貸し出し棚があったりと、屋外のちょっとしたスペース活用がとても日常的に行われていました。


今回はその辺りにフォーカスを置いていただき、エアランゲンのまちづくりの考え方や広場やカフェなどの事例をお聞きし、鳥取のまちなかのオープンスペースの活用方について参加者と一緒に考えていくという内容です。 予約不要・当日参加OK!

爽やかな季節ですので、会場はとりぎん文化会館1F吹き抜け空間のロビーとそこから見える円庭の間にて、肩肘張らずリラックスした雰囲気で開催します。 まちのこと、スペース活用のこと、ドイツのまちづくりのことに興味がある方は是非ご参加ください。



当日は、17:00よりcafe KOHANHEさんの美味しい珈琲と焼き菓子の販売も予定していますよ^^   同日5/23(木)16:00からは “トークセッション『ドイツで暮らす理由』&座禅”も 日本財団まちなか拠点にて開催されるようです。こちらもご興味ある方は是非。 

とりぎん文化会館や鳥取県立図書館、鳥取県立公文書館のある鳥取市尚徳町101番地とその周辺エリアのイベントやニュースを紹介発信するFacebokページも立ち上がりました。(ロゴデザインいたしました)こちらもいいねで応援ください。

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