新田サドベリースクールへ
土曜日、8月のトリの話しbaのプレゼンテーターになっていただく予定の、新田サドベリースクール共同代表の長谷さんを主催メンバーと一緒に訪ねた。
長谷さんを訪ねたのは、8月はテーマを「学び」として、一般的な公立の学校とは違う、新田サドベリースクールのことをプレゼンいただき、同時に一般的な公立の学校の今のことも共有して、学びの場の環境の違いや、学びの選択の幅が増えていること、取り巻く社会背景の変化の中で、これからの学びの形ってどうなるんだろう?等々を参加者と話し合える機会になればなーという想いから。ちなみに長谷さんは妻の大学時代の友人でもある。
新田サドベリースクールは、岡山との県境近く、智頭町の奥にあり、森のようちえんまるたんぼうを卒園した子ども達の新たな選択肢として2014年に設立されたそう。今年からは平日毎日型になり、枠的には智頭小学校に入学していることになるらしく、義務教育の中での選択肢になるとのこと。
でも、公立の学校とは違い、決まった時間割や年齢によってのクラス分け等はなく、6歳から18歳までの子が一緒に一日を過ごす。ただ、その一日の中で何をやるかは一人一人の主体性で決めていく。
最近は男の子達の中ではサッカーがブームらしく、声をかけあって気が乗った子同士で始まる。その横で、川遊びをする子もいれば、女の子達に混じって屋内で工作をしたりする子もいる。
それがいつまでという制限はない。長谷さん達大人は一緒になってサッカーをしたり、そろそろ水分補給をしよう!と熱中症にならないよう気を配りながら、見守る・寄り添うという立ち位置。
サドベリースクール内のルールは、子どもと一緒に話し合いで決まっていくとのこと。問題やトラブルが起きた時にも、皆で話合い、どうすれば上手くやっていけるか?を考え、頭ごなしに、いきなりルールを作りを押し付けるといったことはしないそう。大人も子どもも対等な立場。
生きたいように生きれる力や、自分で考えて行動したり、解決したりできること、学びたいことを主体的に学び続けられる人になってもらうのがサドベリースクールの目指すこと。
サドベリー教育には、テストも、成績順位も、時間割も無い。決まった流れが無い分、その日その日をどうしたいか?という主体性を問われる。ここは人によって感じ方は異なると思うけど、個人的にはいいなと思う。先日、鳥大の授業で知り合ったある生徒の悩みを聞く機会があったのだけど、その子は大学3年生まではレールの上を走ってきたけど、就活という地点でそのレールの先が見えなくなって、どうしたらいいのか分からなくなってしまったと。自分は決められたことをこなすのは得意だけど、自分で何かを決めていくことには慣れてないと涙ながら打ち明けてくれた。これは今の学生のほとんどの心境とリンクすることなのかもしれないと。何がやりたいか?自分が何が好きか分かってる子の方が少数なんじゃないかと思う。サドベリーでは、子ども達から常駐のスタッフの範疇を超えるリクエストがあった際には、地域の専門性をもった大人を外部講師として招き、対応しているそう。そうすることで、地域との繋がりも生まれている。
↑近くの森に建てられた小屋。周りは自然のプレイパーク。
ただ、サドベリースクール自体、発祥のアメリカでは50年近い歴史があるものの、日本では15年程の歴史で、サドベリースクールで育った子はまだまだ社会の中ではマイノリティーなので、問題としては一般的な公立の学校で育った人が多い社会の中で、どう自分らしく生きていくか?ストレス少なく生きれるか?辺りが、まだ未知なる部分なんじゃないかと思う。
なんてことを聞きつつ、考えつつ、とても刺激になった一時だった。
帰りがけ、同じ智頭にOPENしたばかりのタルマーリーさんへ。窯で焼いたシンプルだけど、奥深い味のピザで遅い昼食をいただく。保育園跡地ということもあり、のんびりとした時間が流れる場所。まだまだ工事途中な箇所もあり、パンも本格的に焼き始めるのはもう少し先ということで、また次回訪れるのが楽しみな場所。
タルマーリーオーナーの、渡邉 格さん著書『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』お勧めです。
さて、8月のトリの話しba、どういう回になるか、今から楽しみな今日この頃。
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